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【体験談】初めての面接官!気を付けたいポイント3選

こんにちは、さけです。

・大手介護会社で20代で管理職となり、約20年継続
・年間50億の売上を管理してきました。
・介護福祉士、介護支援専門員を取得

「介護」、「仕事」について漠然とした不安や心配はあるものの、まだ先のことと目を背けている方も多いのではないでしょうか。経験者だからわかること、基本的な情報をわかりやすく解説します。

今回は、職場で立場が変わると面接を受ける立場から行う側へと変わる人もいると思います。「何を聞けばいいのか」「失敗したくない」という心配をお持ちの方に経験談を交えてここだけは覚えてほしいポイントをお伝えします。

どんな人材が欲しいですか?面接官としての準備

最初に基本的なことを振り返りましょう。求人を出して、面接をするということは「人が欲しい」という状況ですね。では、「どんな人が欲しい、どんな人と一緒に働きたいですか?」と聞かれてすぐに出てくるでしょうか?意外にここが抜けているケースが多いです。「どんな人でもいいからほしい」はダメです。せっかく入社して、研修して、やっと独り立ちさせる頃に退職なんてことになったら、それまでかけた時間、人件費はすべて無駄になります。皆さん、服を買いに街に出かける時、何でもいいから着られれば良いと言って買いに行く人は少ないのではないでしょうか?せっかくお金と時間をかけるのですから、自分がイメージした服が欲しいですよね。人材採用も同じで、これから一緒に長い間働こうとする人を雑に選ぶことはお勧めできません。
✓選考は求人を出すところから始まっている
多くの方が切迫した状況で求人を出されると思いますが、とにかく出そうではなく、欲しい人材をイメージし、その人に届くように求人媒体、タイミング、出し方は選ばなければいけません。無料のハローワークも同じです。有料媒体で求人広告会社に言われるがまま…なんてことはないですよね?さておき、ではどんな人材が欲しいかを整理しましょう。

欲しい人材イメージ例
・経験者or未経験者
・男性or女性(求人を出す際に男女を指定することは原則できません。)
・若手or中堅orベテラン
・人柄は、明るく元気な人or真面目で優しい人
・欲しいスキルは、PCor運転orコミュニケーションorレクリエーション
・この中で一番の優先ポイントはどこ?

すべて条件がそろった理想的な人が来るなんてことはほぼありません。皆さん、長所短所があって、その中で今の職場の雰囲気や自分や仲間との相性など総合的に見て評価することが必要です。また、「採用した後に教えることで補えることは何か」も考えておきましょう。ダイヤモンドそのものを見つけるのは難しいので、原石を見つけて育てていくということが多くの場合採用する側には求められます。
✓履歴書は応募者の情報が凝縮されている
応募後の流れは、会社によって異なります。まずは履歴書を送付してもらい、書類審査を行ってから面接に進む会社、最近では履歴書は不要だったり、面接当日に持参という会社も増えてきています。応募者も連絡がなかったり、選考までに時間がかかると待てないということもあり、極力選考までの時間を短縮しようという傾向にあります。では、事前に送付であれ当日であれ履歴書を受け取った際に最低限チェックすべきことをみてみましょう。

履歴書のチェックポイント
・履歴書は綺麗か?(意外に多い使いまわし)
・字は丁寧か?上手い下手ではなく、下手でも丁寧に書いているか。(修正テープ、修正液NG)
・顔写真は貼ってあるか?(スナップ写真の切り取り、貼付なしNG)
・学歴、職務経歴は書かれているか?(転職回数や空白の期間などは要チェック)
・志望動機が書かれているか?(ありきたりな文章ではなく自分の言葉で書いてあるか)
・勤務条件などはきちんと書いてあるか?

最低限ここはチェックしましょう。そして、それぞれに記載されていることに対して、自分が何を質問したいかを考えていくのです。転職回数が多かったり、空白の期間があるからNGなのではなく、その理由を確認して納得かどうかです。また意外に多いのが「志望動機や勤務条件の未記載」です。一緒に働く上で非常に重要な要素で、後々働いてから「そんな条件ではなかった」などと言われないように、確認しておく必要があります。実際働いてから、実は「土日は出れません」とか、「こんな仕事内容だと思ってませんでした」ということは決して少なくないです。
✓面接はお互いを知る大事な場面
面接は面接官が選考を行う場でありながら、求職者が会社を選考する場でもあります。まずは自分の職場を知ってもらえるように丁寧に対応しましょう。おそらく新卒者の採用でもない限り、面接は1度か2度だと思います。その中で互いのことを理解しなくてはいけないのですから、適当に流すなんてことは絶対にNGです。もし不採用とするにしても、その人は従業員にならないだけでなく、一般の顧客になりうるということも念頭に置いておきましょう。

人物を見極める質問
・自己紹介を自身の長所・短所を踏まえてお願いします。(経験やエピソードをもってきちんと語れるか)
・前職の退職理由(前もしくは今の職場を悪く言う人は要注意)
・これまでの人生で失敗・挫折した経験、それをどう乗り越えたか(成功より失敗の方が人となりが出やすい)
・志望動機(当たり障りのない内容は要注意。シンプルに「稼ぎたい」なんて方が良いことも)
・勤務条件(曜日、時間帯、給料、いつから勤務できるか)トラブルになる可能性が高いので確実に聞いておこう

本当はもっと色んな質問がありますが、大切なことは「その人(求職者)を知ろうとすること」です。これから長く一緒に働くかもしれない人なのですから、何が好きなのかとか、どんなことに興味を持っているのか、どんな経験をしてきたのか、興味をもって聞いてみましょう。ただし、聞いた内容に対しての批判や性別、思考、宗教に関する意見を述べることはNGです。あくまで、働く上で必要な内容とし、その人自身を批評するための面接ではないことを理解しておきましょう。

採用して失敗した!をなくす

私もこれまで数多くの面接をしてきました。パート、アルバイト、正社員、新卒者など様々です。そして、多くの失敗もしてきました。「この人は今までで一番の人だ!」と思って採用しておきながら、あっさり辞めてしまったり、実は真逆の人だったり。そうした経験を踏まえて、失敗と成功の違いは何なのかを見てみましょう。もちろん入社した後の環境や状況にもよりますから、一概に採用がすべてというわけではないですが、ここでのリスクを最小限にしておきたいものです。

採用して失敗した!と思う人の面接時の特徴
注)あくまで私見ですので、過去の傾向からこういう人が多かったという参考程度に捉えてください。
・視線を合わせられない⇒コミュニケーションが苦手、取れない
・面接官(私)を年下と見るなり見下した態度をとる⇒組織内でルール違反をしたり、指示に従わない
・管理職経験者の男性⇒入社後も前の職場では…、自分なら…と経験があるからこそプライドが邪魔をする
・話をさえぎって話す⇒入社後も同様です。基本的に人の話をちゃんと聞いていません
・挨拶、靴をそろえる、ありがとうが言えない⇒基本的なことですが、接客業なら重要な要素です
・転職理由が自分のやりたいことを見つけたから⇒次にやりたいことを見つけたらまたいなくなります

これらはあくまで例ですが、意外に共通しているものです。そしてほぼ100%失敗しているケースとしては、「この人大丈夫かな…?」と思って採用した人です。半信半疑で採用するとほぼ間違いなく失敗しています。直感とは言いたくないですが、何か疑念を残しながら採用するとあまりよくないですね。採用することも勇気ですが、採用しない勇気も大事だと思います。

欲しい人材は絶対逃さない

求人も恋愛も似ているところがあって、この人をゲットしたいと思ったら色々考えて、どうやったらOKしてくれるだろうかって悩みますよね。もし逃したくない人材に出会ったら、最大限自社に来てもらえるように努力しましょう。それは決して給与や勤務条件でひいきするということではありません。そんなことをすればチーム内の不満は爆発しますからね。あなたの想いや考えを理解してもらえるように、真剣に伝えることが大切です。

振り向かせたい!プラス1の行動・言動
・面接が終わったらすぐに返すのではなく、職場内を見学してもらおう。
・面接官だけじゃなく、スタッフ全員でウェルカムを伝える。(仕込みが大事)
・職場の良い部分も課題も素直に話し、その上であなたが必要であることを伝える。
・将来像を描けるように将来についても聞いたり、示したりする。
・「〇〇さんと一緒に働けることを楽しみにしています」ということを伝える。
・事後フォローとして応募してくれたことに感謝をする。

人間、褒められれば嬉しいですし、嫌な気持ちにはなりません。その人の魅力を褒めることは大事ですが、心がこもっていなければすぐにばれてしまいます。どうして、〇〇さんと働きたいと思ったのか、一緒に働くことでどうなってほしいのか、一緒にどういう目的に向かっていきたいのか、そこを真剣に伝えて共感を得ていきましょう。逆に真剣に伝えた結果、合わなかったということもあります。それは互いの相性やタイミングじゃなかったということです。人と人とのめぐり合わせはいつどうなるかわかりません。二度とない出会いに誠実に向き合いましょう。

さて、ここまで採用という点から面接前後の注意点をいくつかお伝えしました。「最高」と思える人に出会えることはほぼないと言っていいでしょう。逆に一緒に働いてみたら「最高」と思える相手はいます。少なくとも「こんな人…」と思えるような採用の失敗、特に不祥事や犯罪を犯すような会社にリスクを与える人は見抜けるようになりたいですね。そうした人物はどこかしら特徴があると思いますので、人間観察の訓練を日ごろからしましょう。

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