こんにちは、さけです。
・年間50億の売上を管理してきました。
・介護福祉士、介護支援専門員を取得
「介護」について漠然とした不安や心配はあるものの、
まだ先のことと目を背けている方も多いのではないでしょうか。
介護が必要になってからでは遅い、今のうちに知っておきたい
基本的な情報をわかりやすく解説します。
介護のリアルを知る
高齢化率は28.8%
・我が国の総人口は、令和2(2020)年10月1日現在、1億2,571万人。
・65歳以上人口は、3,619万人。総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は28.8%。
「65歳~74歳人口」は1,747万人、総人口に占める割合は13.9%。
「75歳以上人口」は1,872万人、総人口に占める割合は14.9%で、65歳~74歳人口を上回っています。
・令和47(2065)年には、約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上。
引用:内閣府「令和3年版高齢社会白書」高齢化の推移と将来推計
65歳以上の人の介護
介護保険制度における要介護又は要支援の認定を受けた人(以下「要介護者等」という。)は、平成30年度末で645.3万人となっており、平成21年度末(469.6万人)から175.6万人増加しています。また、要介護者等は、第1号被保険者の18.3%を占めています。
また、65~74歳と75歳以上の被保険者について、それぞれ要支援、要介護の認定を受けた人の割合を見ると、65~74歳で要支援の認定を受けた人は1.4%、要介護の認定を受けた人が2.9%であるのに対して、75歳以上では要支援の認定を受けた人は8.8%、要介護の認定を受けた人は23.0%となっており、75歳以上になると要介護の認定を受ける人の割合が大きく上昇します。
引用:厚生労働省「介護保険事業状況報告(年報)」第1号被保険者(65歳以上)の要介護度別認定者数の推移
2000年4月にスタートした介護保険制度
健康保険や年金保険などに次ぐ社会保険としてスタートした介護保険制度。当初149万人だった介護サービス利用者は年々増加しており、20年4月には約3.3倍の494万人に膨らみました。今後さらなる増加が見込まれており、もはや他人事とは言えません。
2020年度の介護費用(保険給付や自己負担含む)が10兆7783億円となり、過去最大を更新したと発表しました。(厚生労働省2021年11月2日)高齢化に伴ってサービスの利用者が増え、3年連続で10兆円を超えました。介護費用は19年度に比べて2688億円増えた。介護保険制度が始まった翌年の01年度(4.3兆円)に比べて約2.5倍に膨らんでいます。
介護保険の仕組みをわかりやすく解説
介護保険は「市区町村」・「利用者」・「介護事業者」の3者で成り立つ
1.市区町村(保険者)とは…
・介護が必要になった際に「認定(要介護や要支援)」を行う。
・徴収した保険料からサービス費用を介護事業者に支払う。(全額ではなく個人負担もある)
2.利用者(被保険者)とは…
・国内に住む40歳以上の人。
・被保険者は65歳以上の第1号と、40~64歳の第2号に分かれ、決められた保険料を支払う。
・利用者(被保険者)は介護が必要になったら市区町村(保険者)の認定を受けて、サービスを受けることが出来ます。ただし、65歳未満の第2号被保険者は末期がんや関節リウマチなど特定の16疾病が原因の場合に限られます。
・サービスを受けた場合は一部費用を負担する必要があります。個人負担金額は所得に応じて1割、2割、3割となっています。また、この他介護保険からは支払われない自己負担となる費用もあるので注意しましょう。(食事代、日用品代など)
3.介護事業者とは…
・介護サービスは、自宅に居なが施ら受ける「居宅サービス」と施設に入居することで受ける「設サービス」の2つに分かれます。
・いずれの場合もケアマネジャー(介護支援専門員)に相談をした上で、その人に合ったサービスを組み合わせて「ケアプラン」という計画書を作成したうえで、受けることが出来ます。その後、介護事業者との契約を行い、サービスを受けることになります。
契約と聞くと心配になる人も多いかと思いますが、ケアマネジャーが関わることできちんと説明しながら手配してくれるので安心していただいて大丈夫です。
・介護事業者は介護が必要な利用者に、ケアプランをもとにサービス提供をします。そして、その費用を市区町村(保険者)と利用者(被保険者)から受け取ります。
介護保険を使うための大事なポイント3つ
ここまで読んで介護サービスを使うって何か難しい、面倒と思っている人も多いかと思います。あまり難しく考えずに、これだけは覚えておきたいポイントを解説します。
1.まずは相談すること
「介護が必要かも?」と思ったら、または介護について今は大丈夫だけど不安があるという方はとにかく一人で考えていても答えは出ないので、相談しましょう。相談する先は、自宅の近くの役所、居宅介護支援事業所(ケアマネジャーがいる事業所)が良いです。もし近くになければ、近所でよく見かける介護事業者でも大丈夫です。
2.元気な時から「もし介護が必要になったら?」と考えておこう
介護が必要になる時は意外に突然来たりするものです。思いがけず転倒して骨折、それで介護が必要になることも珍しくありません。また認知症もちょっとした物忘れと思っていたら、いつの間にか…ということもあります。
まずは家族と自分が介護が必要になったらどうしてほしいのか、相談できる家族がいない場合でも自分がどういう介護サービスを受けたいのかを明確にしておくことで、後々サービスを受ける際にスムーズに受けることが出来ます。
3.当然ですが、介護保険料はしっかり払っておきましょう
40歳を超えると介護保険料を支払うようになりますが、中には毎月きちんと支払っていない人もいます。そうした方は後々、サービスを受けられなかったり、受ける際に自己負担が通常よりも多くかかったりということになります。当たり前のことですが、きちんと支払っておくことが後々の安心につながるということは覚えておきましょう。